豚に真珠

サンバのリズムに乗せられて、いつの間にかそのオレンジ色に魅了される。それが清水エスパルスというチームなんだ

清水エスパルス2020年振り返り その②

2020年、いろいろありました。オリンピック延期に首相CHANGE。GoToにイートは券だけで3種類もあって対応している店がまちまちだったり、まさかのfootballistaデビューしたり。短かったようで長かった1年でした。

 

 

では前回の続きです。

 

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#21 奥井諒

ヘナトじゃないよ!

 

 

 

 

 

 

だけだと短すぎるので補足すると、序盤戦はスタメンで出場。上下の運動量に効果的なフリーランニングなど、意外と戦術理解度の高さを見せてくれた。ただビルドアップに難が見られ、慣れない左SBだとプレスの狙い目とされた。それでも偽SBとしてほとんどボランチとしてのプレーを頑張るなど、プレーの幅を広げていたのも事実。でも、もう偽SBはやらないと思うので純粋な右SBとして今後は頑張ってほしい。奥井の偽SBは実況泣かせになる。。。。ヘナトじゃねーよ!!

 

 

#22 ヘナト・アウグスト

中盤のプレス強度を強め、3列目から何度も前線に飛び出しては豪快なミドルやオーバーヘッドといったゴラッソを披露し、持ち味を殺してまで自らを犠牲にCBとしてプレーするなど、日本の労働基準法が全く機能していないことを証明してくれたナイスガイ。これだけチームを救ってくれたのなら、他のチームから絶対いいオファーが来てるはずなのだが来季も残留してくれることになった。ポジションがどこだろうと、どんな役割が与えられようと決して文句を言わず、ただひたすら走り抜けてくれたその姿は今すぐドキュメンタリーとしてまとめてほしく、「RENATO AUGUST 黒子に徹する、それが俺の生きがい」と題した映画を制作してほしいものである。やはり守備面で負担が大きく、また攻撃でも顔を出さなくては機能がしないと、そのダイナミズムは存分に生かされたものの、個人としてのトランジションが最高レベルでないと怠け者認定されるくらいの回らぬ仕事量があったことは理解しておきたい。トランジションが最高レベルであったのは幸いであるが、やはり菅総理は、会食する時間があるならコロナ対策と並行して労働基準法を厳しく見直す必要があると思う。来季はここまで守備陣に負担が行くようなサッカーはしないはずなので、ぜひ本職のボランチでStay Homeしていてほしい。

 

 

#23 ティーラシン・デーンダー

2度目のJリーグ挑戦となったタイの英雄。開幕戦で先制点を決めるなど、その試合ではセンセーショナルな活躍をしたものの、コロナ中断を悪い意味で影響を受け、ポストプレーを要求されるなど、自身のプレースタイルとは反する難しい状況下となってしまった。ボックス内で勝負できる環境があればよかったんだろうけどね。カルリーニョスがCFで思った以上に機能してしまったことも影響したか、エスパルスでの1年は不幸続きだったと思うしかない。音楽を聴くためにイヤホンを必ず持っていくみたいだが、本体こそ絶対忘れずに持っていくべきではないかと思うのだが、イヤホンは冷静に考えてみれば大切なものだ。今シーズンで退団決定。タイのラッピング電車にいつまでもオレンジのユニフォームが載っていてほしい。ジャイアンツフォーエバー!

 

 

#24 岡崎慎

FC東京から期限付きでやってきたCB。当初はボランチとして起用され、ビルドアップ能力を見せてはくれたが、本職がCBなのでボランチならではの視野に慣れなかった、ダイナミズムがないことでヘナトが復帰するとすぐに入れ替わってしまった、わずかな出場機会で致命的なミスを連発と、いいとこなく終わってしまいシーズン途中でレンタル打ち切りとなった。ベビーフェイスなところが女性人気を生み出し、私を含めた全員が母親気分となってみることができた。母親目線とはこのことね。人生で二度とない体験ができたことに感謝!

 

 

#26 滝裕太

昨年に出場機会を得たことで、今シーズンは本格ブレイクを期待されたが、なかなか出場機会を得ることができず、シーズン途中で富山にレンタルした。これまたベビーフェイスで若々しさが見た目からあふれているが、ドリブルや俊敏性を活かした母親心を揺らすポジショナルプレーで年上女性のハーフスペースに突撃していってもらいたいところである。

 

 

#28 西村恭史

開幕戦でいきなりJ1デビューした若手大型ボランチ。行動範囲が広く、守備にも攻撃にも顔が利くBox to Boxタイプなのかと思ったが、モフ体制終盤にアンカーをやるとこれまたフィット。ボールの配給役としてパスを散らせば自ら運ぶこともできた。本人はポグバと言っているが、実際にはフレンキー・デヨングに似ているんじゃないか?と思わせ、新時代のアンカーを見せてくれるかと思いきや、そのタイミングで政権交代。平岡体制ではなぜか前線起用され慣れぬハイプレスに戸惑うシーンが見られるなど、本職ではないからしょうがないとはいえ経験不足なところも見えた。来季は勝負の年。守備力が付けばヘナトからポジションを奪える。

 

 

#29 福森直也

貴重なレフティーCBも、また今年も出場機会がなかった。モフ体制になったことでレギュラー候補に一気に名乗り出たんじゃないかと思いきや、シーズン前のキャンプでケガ。コロナ中断で一時期3-4-3の左CBのレギュラーとして起用されたものの、4バック下では出場機会なく夏にまたケガ。その後本格的に3バックを始めたことで、この時に福森がいればまだビルドアップはマシになり、ヘナトやヴァウドの負担も減らせたのではないかと思ったのだが、そのままシーズンが終わった。来季は正念場。ロティーナ体制なら左SB起用も普通にあり得るんじゃないか。

 

 

#30 金子翔太

ハーフスペースの鬼も、また今年も大外で起点作りに追われる1年となった。ハーフスペースでボールを受ければ違いを見出すことができるが、ウイングではないので大外では起点になれず、広大なスペースが広がっていても質で殴れずチャンスを潰してしまうシーンが散見された。上下動に優れた純粋なSBと組むことでハーフスペースに入りこむことが1番の活かし方だが、モフのハーフスペースには進入できず、平岡さんの時は左サイド起用もあり徐々に感を戻してきてはいた。ウイングは超重要なポジションだということを知らせてくれただけでなく、どんなときにもハーフスペースに入りこむことは大切なんだなと我々にも教えてくれた。人生のハーフスペースは攻略は難しいのだ。

 

 

#31 梅田透吾

中断後初戦からレギュラーを掴んだ若手GK。足元のプレーを評価されての起用で、時に見せてくれるスーパーセーブでネットをざわつかせた。ミドルシュートの対応には抜群のセーブを見せるが、空中戦やキャッチングには何度も冷や冷やさせられるなど、試合を飽きさせずにスリリングな展開を見せるといったエンターテイナーぶりも発揮(GKはそんなもんいらん)。かつての櫛引を彷彿とさせてくれ、なんだか懐かしい記憶も蘇ってきた。権田が加入する来季は弱点補強のシーズンにしたい。これまた若手あるあるなベビーフェイス。

 

 

#32 ネト・ヴォルピ

2020年最大の謎に終わった、開幕戦以降1度もベンチ入りすることなく干され続けた昨年のコロンビアリーグNo.1GK。外国人枠の関係やケガの具合などもあっただろうが、ベンチに助っ人が5人も揃っていなくともベンチ入りしてない状況でもメンバー入りせず、おかげで清水警察署には3万ほどの捜索願が出された(未確認)。あまりにも行方が分からないもので、ならば俺たちでヴォルピを作ろうではないか!と思ったのだがそれでは無くした部品を探さずに代わりを買おうぜなお金持ちの子供と発想は一緒であり、そもそも作れるのであるならヴォルピではなく、クルトワやアリソンを作っているはずだ。GK陣の中では1番能力が高いはずなのだが、本当に不思議に終わって退団することになった。結果的にヴォルピはなかったことにしておくことが誰にも傷をつけぬ方法かもしれないが、やはりなぜ干されてしまったかの理由は知りたいので、近々FBIに調査をさせてもらおうかと思っている。絶対何かの陰謀はあるはずで、エリア55に宇宙人はいるはずだし、ネス湖にはネッシーがいるし、闇営業は隠したいものなのだ。やはり事件は現場で起きているのだ。

 

 

#33 川本梨誉

高校生ながらデビューを果たした昨年から飛躍を期する年になるはずが、思いもよらず出番がなかった。数少ないウイングプレーヤーなのだが、強引に突破できるだけのクオリティは持ってはおらず、仕掛けては止められるを連続して攻撃を止めるシーンが多かった。とはいえ、育てれば数少ないウイングプレーヤーとして質で殴れる。今後のサッカーに必要な手のウイングであり縦に仕掛けられる数少ないウイングプレーヤーとして代表に殴りこんでもらいたいと、物凄くウイング起用してほしいのだが、もしかしたらその馬力がCFとして開花するかもしれないし、アンダーの代表ではSBで使われていたみたいだし、坊主ではなく長髪にしてこそ活かされるのかもしれない。ウイングが1番というわけでもないかもしれない。だがやはりここは、エスパルスジュニアユースとして史上2チーム目の三冠達成した黄金世代として一皮むけてほしいものである。遠征に必ずパンツを持って行く姿勢は、いい育ちをしている表れである。

 

 

#34 ノリエガ・エリック

エリイケエリイケ襟池絵里生け絵梨逝け衿イケエリ行けえり井家絵梨易家エリいけエリイケェェェェーーーーーーーーーーー!!!!!!!!! エリイケお兄さんとして個人サポーターになろうと思ったのだがシーズン途中で町田へローン移籍。来季も頑張れ

 

 

#35 伊藤研太

貴重な左利きSBとして、今年もケガでシーズンが終わった。若手ではあるが、そろそろシーズンに絡んでもらいたいものである。顔つきが平ちゃん(DonDokoDonね)に似てきた。

 

 

#36 栗原イブラヒムジュニア

各世代の代表の常連でもあり、鳴り物入りで加入もシーズン途中で沼津にレンタル。貴重な長身CFとして頑張ってほしい。町野を失った北九州さん、コバさんもいることだし、来年1年間だけいかがですか?

 

 

#37 鈴木唯人

今年1番のサプライズ。市船のエースがプロ1年目でシーズンの大半に絡み、準レギュラー級の活躍をした。2列目からドリブルで仕掛けられ、シュート意欲も高い。現代的なトップ下といえるが、なかなかシュートが枠に行かない。フィニッシュのクオリティを上げられれば年間二桁得点も可能である。川本と同じく遠征にパンツを必ず持っていくあたり育ちはいい。お互い、過去の坊主に何か人生を狂わされたのか。

 

 

#38 新井栄聡

レンタルバックからの再加入したものの出番なく来季から秋田に完全移籍。ガンバレ

 

 

#39 大久保拓生

なんだかんだシーズン途中でレギュラー奪取した不死身のGK。足元の技術がアレなもんだからモフの下で出られるかは微妙だったが、梅田がセービングで不安定なところもあり、「やっぱりGKは守るところから」と基本中の基本に立ち返ったその答えが拓生起用だった。シュートストップはやはり凄みはあるし、だんだん足元も良くなってね?とか思っちゃったり。それでも危なっかしいけど。来季はハイラインでもないし、かといってリトリートでもない。ビルドアップも最低限しか求められないから出番はあるはずなのだが、GKの補強が進むので正念場でもあるか。プライベートで髪を下ろしているとマジでオーラがなくて分からない。

 

 

#40 成岡輝

2種登録でデビューした神童。軽やかで上手く、ボランチでも組み立てができる辺り、イニエスタというよりチアゴ・アルカンタラ系。見た目めっちゃ若い。いや現役高校生なのだから若いのは当然か。やっと来ましたキラキラネームです。これで「ひかる」といいます。読めるか! 現代っ子臭がプンプンするので、来季はロティーナのお爺ちゃんに「これが21世紀生まれの青年だ」「わしは昭和など知らぬ」「自称令和育ちです」「その考え、平成かよ!!」とぶつけ、おそらく来季加入組では唯一の高卒勢になるので若さ全開でチームをかき乱してほしい。

 

 

#COACH ピーター・クラモフスキ―

マリノス優勝を置き土産に、自身初のクラブチームの監督に就任。昨年のドウグラス頼みのサッカーから完全脱却を試み、開幕戦でFC東京相手に敗れはしたものの、可能性のある戦いを披露してくれた。だがしかし、ピークは開幕戦だった。まず選手が揃わず、ウイングが質で殴れないことでサイドで攻撃が止まる現象に直撃。やり繰りしたくとも、再開後の超過密日程で修正ができず、徐々にボロが出始める。しまいには3バックをやり始め、しかもヴァウドを除くと残り2枚はMFと、いくら戦術上その方がいいとはいえ、世界どこを見渡しても本職DF抜きに守り切れるチームなど存在しないのである。戦術も大きく変わり現場からも不評の嵐に。「このサッカーやるならモフである必要がない」「ポジショナルとはいったい」「篠田サッカーよりはましだけど・・・」「大熊さん登板と大して変わらない」「「フィロソフィー製作...なんでしたっけ、それって結局なにやるの?」「#freerenato」「エウソンの魔改造は不可能でした」「毛髪を犠牲にしてでもあなたのために...」と結果散々なものとなり途中解任。今年は我慢の年と腹を括ってはいたが、あの3バックに来季のよき未来予想図は描けなかったのも事実である。とはいえ、あの開幕戦はワクワクさせてくれたのも事実であるし、コロナがなければ一体どんな結末を迎えていたのだろうか。興味があるのもそうだが、それと同時に恐ろしくもあり、人生とはそんなものである。

 

 

#COACH 平岡宏章

11月からチームを引き継いだ4代目OB監督。高い声はよく聞こえ、とくに今年は声援禁止のためいろんな声が漏れ、監督もいろんなことを思っているのだなとしみじみ感じさせてくれた。準備期間が皆無に等しかったことを考えると、最終的に勝ち越せたのは合格点を上げるべき成果だと思われるのだが、監督は今季いっぱい。また来年はコーチに戻る。モチベーターとして優秀で、その高い声で何度もピッチ上の選手の意識を上げ続けたが、1番のハイライトは、その高い声で声量は小さいながら「さっきのはPKだろ明らかに」と思いっきりスタンドの酔っ払いオヤジと同じことを言ったことで、こういう状況だからこそよくベンチの声も聞けていいものだと感じたし、監督も普通の人間なのだと認識させてくれた。引退しなくても普通の人間なのだ。

 

 

 

 

 

長かったよ!! かなり人を保有していたんだね! らいねんはいい年にしよう!

 

アディオス!!