豚に真珠

サンバのリズムに乗せられて、いつの間にかそのオレンジ色に魅了される。それが清水エスパルスというチームなんだ

2020年版エスパルス新モデル

 

2019年のシーズンが終わりました。

 

無事、来シーズンもJ1で迎えることができます、という事実からスタートしますが、今シーズンは振り返るには値するチームではないですし、来シーズンからクラブも大きく変わるので、来シーズンの展望をした方が年の瀬としていい終わり方を迎えると思い、こんな記事としました。

 

 

 

さて、今シーズンのエスパルスです。

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基本は引いて守っての人海戦術。ヨンソン体制で築かれたゾーンディフェンスは跡形もなく無くなりました。

攻撃は、エウソンが右から中盤に入ってゲームメイク。ラスト20mはドウグラス頼む頑張ってくれ。守備はヘナト二見というデュエルに強いタイプを置きしのいでしのいでしのぐ。完璧なプラン。よく残留できたな。

 

 

ここから、来シーズンは監督にピーター・クラモフスキ―が就任し、十中八九ポゼッション重視の戦術に変わると思います。要は180°スタイルが変わります。

 

 

 

まず大きく変わるであろう、戦術です。クラモフスキ―氏はマリノス、そしてオーストラリア代表、さらにその前のメルボルン・ヴィクトリーでもアンジェ・ポステコグルーのもとアシスタントをやっていました。それだけ長い間一緒にやっていれば、当然そのスタイルや哲学には影響されるでしょう。まさか離れたとたんに全く正反対のスタイルをやるとは思えないですしね。。。

 

となると、守備も思いっきり変わります。ここ2年、リーグで最も低いポゼッション率、ローライン設定でしたが、ポゼッションスタイルに切り替えるにあたってこの現状では無理です。ラインはそれなりに高く設定しなくてはならないですし、人も変えなくてはなりません。

 

 

 

では最終ラインから見ていきましょう。

SBはエウソンは確定です。というより、右サイドに関してはエウソンがビルドアップの軸になるのは間違いないでしょう。今季はアドリブに近い偽SBをやりましたが、来季は戦術としての偽SBとしてならばこれ以上ない武器になるはずです。

あと左は松原。契約延長されればの話ですが、こちらも偽SBとして覚醒する可能性はありそうです。今季の松原のヒートマップでも、中央でのプレー時間が長く(こちらもアドリブ感満載ではあるものの)、ダブルで本格的に偽SBをやってもおかしくはないです。

 

さてCB。リトリートで守るうえではデュエルの強さは最低限求められます。篠田体制になって立田が外れ二見、吉本が起用されたのはそういった理由からですね。

対して来季はリトリートよりもハイラインだと思うので、デュエルよりも裏への対応力やカバーリング、ビルドアップ力が求められます。となれば立田の評価が上がるかもしれないですし、裏の対応やビルドアップに難ある二見が移籍したことで、夏に大分から加入した福森が一気に序列を上げる可能性もあります。ソッコも外国籍枠に左右されることもありますし、更なる助っ人CBを補強するかもしれません。誰がスタメンになるか最も分からないポジションです。

 

そしてGK。

六反、高木和に移籍報道がある中、ブラジル人GK獲得情報が出てきました。

news.goo.ne.jp

今の時代、GKは最も重要なポジションです。ポゼッションサッカーをするのであるならば、足元のプレーは当然求められます。そしてラインを高く設定するならば、最終ラインの裏をカバーできる守備範囲の広さも求められます。また世界的にもブラジル人GKの需要は高まっているので時代に沿っているのではないでしょうか。

 

 

 

続いてMF。

システムがどうなるか分かりませんが、ポジショナルプレーや5レーンを意識しているのであるならば、433や4231が濃厚。3バックはないと思います。3バックにはトラウマしかないのでやってほしくはないんですが。

ボランチは、ダブルならば竹内とヘナトが軸。アンカーを採用する逆三角形ならば、アンカーに竹内かヘナト。1つ前には河井や西澤、あるいは金子が使われる可能性もあり。433採用なら、マリノスでもオージーでもウイングには質で殴れるタイプが採用されています。今年サイドで起用された金子に西澤はウイングとして質で殴れるタイプではありません。そして、特に金子はサイドよりもハーフスペースにおいて脅威をもたらせる選手です。

 

最後にFW。

ウイングは、石毛、ドゥトラが軸。次いでに西澤にユース上がりの川本あたりか。ウイングがいないので、補強は必要ポジションです。ポジショナルプレーにおいてウイングは最重要ポジション。マリノスには仲川、遠藤、マテウス。マルコス・ジュニオールも元はウイングとして獲得された選手。更に今オフも補強を続けています。ポジショナルプレーのトップを行くペップのチームも、バイエルンロッベンリベリー、コマン、ドグラス・コスタ。現シティにもスターリング、サネ、ベルナルド・シルバ、マフレズとスターが何人も揃ってます。というよりも、今の戦術繁栄期にウイングがいないチームなんてあり得ないので、取るべきポジションです。

CFはドウグラスとテセの2枚が今のところのカード。3枚目の戦力は普通にほしいです。ここはドウグラスが不動の1番手としてやっていくでしょう。

 

 

 

ってことで現時点での来季の予想フォメはこちら。

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我ながらいいフォーメーション。まぁ、今後補強話が進んでくると思うんですが、現時点ではこれが最強っぽい。ヘナトはケガで開幕は微妙ですが不動のボランチ。助っ人枠の5枠は、今のところはドウグラスにエウソン、ヘナトに新加入(予定)のヴォルピ。いろいろ考えたらこれが1番でしょう。

 

 

 

■ポジショナルプレーによる予想戦術

最終ラインのビルドアップ方式は大きく変わると思います。ウチはマリノスみたいにCFGという世界最強のバックアップを受けているわけではありません。補強が必ず上手くいくなんて保証はありません。畠中にチアゴ・マルチンスというエリートCBなんていません。ならば今いる選手の中で最高の組み合わせを見つけるのが手っ取り早いわけです。

 

例えば偽SB採用時のCBの動き方。

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エウソンがいる限り、来季の偽SB戦術は“確定”といってもいいですので、CBにはボールを運ぶ技術が求められます。ハーフスペースにSBが入る戦術においてCBには大外でプレーします。CBが動くという意味では、ハイスペックな選手が求められるのです。

予想フォメで福森と立田を選んだのは、ビルドアップといったところでこのチームにおいては秀でているからです。あと、福森は左利きということも大きなアドバンテージです。

 

前線に関しては、選手が固まっていないのでどうなるか分かりませんが、1つ言えることは、ゼロトップはやらないはずです。理由はドウグラスがいるから。ドウグラスをウイングで使うならドゥトラのゼロトップもアリだとは思いますが、現時点では非現実的。となれば、やっぱウイングは必要だよねぇ。。。

 

 

 

 

 

と、編制も固まっていない中で予想展望をしてみました。来季はシーズン開幕がさらに早いので年明けにもリリースの嵐が来るのではないかと思います。それを楽しみに、皆さんよいお年を。

 

 

次回予告

歴史から学ぶ、元祖ポジショナルプレー。やっぱり〇〇〇が悪い!!