豚に真珠

サンバのリズムに乗せられて、いつの間にかそのオレンジ色に魅了される。それが清水エスパルスというチームなんだ

失点が減らない理由は攻撃にあり!! エスパルス、最大の問題とは?

シーズンも佳境に入りました。

 

 

 

我ら清水エスパルスの成績はというと、一時は最下位をさまよっていましたが、現在は11位。勝ち点は35で得点は40、失点は60。.........60!!!!

 

 

まだ6試合あって60失点は凄いペースです。本来は最下位を独走するほどのペースで失点を重ねています。ところが順位は11位。意味が分かりません!!なんで残留圏にいるんだよ!!

 

そんなこんなで、シーズン中から失点減のためにDF陣にメスを入れまくってきました。CBに二見を入れてみたり吉本を加えたり、システムも4231や4141にしてみたり、GKも大久保にしたり....。それでも失点が減らないのはなぜか。そもそも修正すべきポイントがズレているのではないのか。

 

今季の戦いぶりは、僕も何度も言ってきましたが攻撃に大いに問題があると。ヨンソン監督から篠田監督に代わって、とにかく守備修正!!を図ってきたわけですが、システムも2トップから1トップに変わり、ドウグラスの行動範囲が広がりました。右にも左にも、奪ったらとにかくドウグラスを目掛けて蹴る。守備に時間を掛けざるを得ない事情もあり攻撃には手が回らないというのが本音でしょうが、今のエスパルスの攻撃は「ドウグラス大作戦」という単調なものなのです。要は攻撃が整備されていなのです。だから簡単に奪われては簡単にカウンターを喰らう。

 

 

第25節鹿島アントラーズ戦より

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カウンターで西澤健太が左サイドで1対1。

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西澤が抜きます。この場面で4人がゴール前へ。

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ところが、奪われて、

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スカスカやん!!!

 

 

この場面では、カウンターで起点となったセルジ―ニョに対して誰もプレスに行かなかったことや、ライン設定がブレブレというのに目が行きがちですが、ではなぜこのような状況になってしまったのか。

 

この失点の根源は、西澤の1対1にあります。ではもう1度この画像を見てみましょう。

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この場面、西澤を含む5人のプレーヤーが20mの範囲内にいますが、西澤のサポート役になれる位置にいる選手がいません。また西澤が、人数足りているのにもかかわらず1対1で仕掛けなければならない状況になることもおかしいです。この場面、西澤は孤立しているといえます。孤立してりゃ、ボールを奪われるのも時間の問題。更にこれだけ前に人数掛けていれば裏はがら空きになるのは当然のこと。今季はこういった中途半端な攻めによるカウンター返しを喰らっては失点を繰り返しているのですね。

 

 

 

 

“戦術助っ人”な現実

昨年は、ドウグラスという個は持ちながらも、北川に金子、白崎や竹内に河井と日本人選手が中心となったうえに助っ人の力が融合されていました。ところが、現在のチームは個の能力で打開できる助っ人が軸です。オフェンスはドウグラスにエウソンのビルドアップ力によるところが大きく、ディフェンスはヘナトの力に頼っているのが現実です。

 

第27節湘南ベルマーレ戦より

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エウソンがボール保持してます。中央にポッカリ穴が開いてるので

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中央進出

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中央進出してからの崩しとして

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松原が大外を走っていることで相手DFがつられると予測。この時点で松原はおとりだなという感じでボールキープ。西澤へのパスコースが空き次第、

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西澤を使ってワンツー。

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ハイ楽勝。

 

完全にエウソンの個人技でゴールまでこぎつけてきた。力業過ぎて笑っちゃった。

周りと連動していたかというと、エウソンの頭の中だけは計画通りみたいな。チーム戦術で狙いを持って崩したかというと全然みたいな。

 

ウチの攻撃はそんな感じで割と単調。でも助っ人陣の高い能力で打開できてしまうというのが恐ろしいところ。こんなに助っ人に頼ってるエスパルスなんて創設以来初めてなんじゃないかね。

 

 

 

今のエスパルスが苦しんでいるのが、デザイン化されていない攻撃が中途半端に終わってしまい、守備陣に大変しわ寄せがいっている。ありゃりゃ。